第4回 リンパドレナージュ
なんとなくやる気が起きない、生きるエネルギーが沸いてこない…。そんな人は心身の気が淀んでいるのかもしれません。心身にたまった悪い気を排出することで、再び意欲や気力がわき上がってくるはずです。そのためにおすすめなのが、リンパドレナージュ。「ドレナージュ」は「排出」という意味を持つフランス語ですから、「リンパドレナージュ」を直訳すると、「リンパ排出」になります。体内の老廃物と一緒に悪い気を排出して、生き生き美人を目指しましょう!
リンパ管とリンパ液
私たちの体内にはリンパ管が張り巡らされ、その中をリンパ液が通っています。
リンパ液の役目は体内で不要になった老廃物を集めて運び、血液と合流して尿になって体外へ排出する働き。その他、身体にとって有害な細菌やウィルスをリンパ節でろ過し、身体を守ります。リンパ節は全身に800か所以上あるといわれますが、特に大きいのが首、鎖骨の下、わきの下、足の付け根、膝の裏です。
血管と同じく全身に張り巡らされているリンパ管ですが、心臓が血液を送り出すようなポンプの役割を果たす器官がありません。リンパ液はリンパ管を取り巻く筋肉や血管の動きによって流れているため、とてもゆっくりとした動きです。そのスピードは1秒あたり0.5cm以下という遅さ。さらに冷えや疲労、ストレスなどによっても、ますますスピードは落ちてしまいます。その結果、リンパ液が身体に滞り、老廃物がたまってしまうことに。老廃物がたまるとむくみとなって現れます。さらに皮膚機能を衰えさせ。肌のトラブルも生じます。
リンパ液の滞りを防ぐ
上記のような状態を防ぐために、リンパ液の流れをスムーズにするよう働きかけることが大切です。適度な運動を心がけ、リンパ節の周囲を回すだけでも効果的です。その上で、リンパドレナージュを行えば、理想的。リンパドレナージュを行うことにより、まずはむくみが解消されます。しかも皮膚深部を浄化する効果があるため、肌のトラブルも解消。その他、鎮痛効果や肥満防止効果、免疫機能を高める効果などの報告もあります。
リンパドレナージュの実践
基本のマッサージ
【A】
- 両手の4本の指を上深頚リンパ節に置きます。
- 指の腹でやさしく、ゆっくりと押します。
- 一か所5回ずつを目安に、少しずつ指の位置を下げていきます。
- リンパ本幹部分まで行ったら終わりです。
【B】
- 両手を交差させ、鎖骨のくぼみの部分に指を置きます。
- 左右同時に外から内へ円を描くようにマッサージします。
- これを5回繰り返します。
わきの下のマッサージ
- 4本の指をわきの下に置き、円を描くようにマッサージします。
- わきの下のくぼみの外側から上に向かって押します。
- それを5回繰り返します。
- 徐々に内側に入っていって、上に向かってそれぞれ5回ずつ押します。
お腹のマッサージ
- 両手の8本の指で骨盤の内側のおへそ寄りを、グーッと押します。
- 両手の先で脂肪をすくい上げる感覚で指を離します。
- これを5回繰り返し、もう片側も同じように行います。
足の付け根のマッサージ
- 左右それぞれ同じ側の手を使い、4本の指を足の付け根に当てます。
- 内側から外側に向けて押します。
- 円を描くようなマッサージを5回繰り返します。
- もう片側も同じように行います。
膝裏のマッサージ
- 膝裏のくぼみに左右の4本の指を当てて強めに押します。
- 5回繰り返したら、もう片側も同じように行います。