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第2回 アロマテラピー

紀元前から始められ、かのクレオパトラも美容のために取り入れていたというアロマテラピー。今では日本でもすっかり人気が定着し、日常生活の中で楽しむ人が増えています。植物の香りでリラックスできる他、料理やマッサージなど応用範囲が広いのも魅力です。

アロマテラピーの歴史

アロマテラピーという言葉が生まれ、代替医療として広まるようになったのは20世紀に入ってから。しかし、植物の香りを利用する行為は古代に発祥し、エジプトのミイラ作りに防腐効果のあるフランキンセンスやミルラの香料が使われていました。また、「医学の父」と呼ばれるギリシャのヒポクラテスも、医療に植物の香料を用いたといわれています。その後、アラビアでアビセンナが蒸留による精油の製法を確立、医学に応用しました。この蒸留法は、ヨーロッパ全土から東洋にまで知れ渡ったそうです。そして、本格的にアロマテラピーが認知されるのは、1928年のフランスでのこと。ルネ・モーリス・ガットフォセという化学者が実験中手に火傷を負ってしまい、とっさにラベンダーの精油に浸したところ、驚くほど早く回復したのです。それを機に精油を研究した彼は「芳香療法(アロマテラピー)」という著書を出版しました。

その後も、フランスの医学博士ジャン・バルネが精油を使った医療を行って実績を上げ、『ジャン・バルネ博士の植物=芳香療法』を出版して認知度を上げ、ガットフォセの弟子であったオーストリアの生化学者マルグリット・モーリーはアロマテラピーを心身のバランスや美容に応用する技術を研究したのです。
一方、日本に精油の蒸留法が伝わったのは江戸時代。蘭医学などで活用されていました。その後、1970年代にポプリが流行し、ハーブがブームに。アロマテラピーとして紹介されたのは1980年代で、現在ではアロマセラピストと呼ばれる専門家も多数登場しています。

精油の種類

代表的な精油とその特徴と効能を紹介します。

イランイラン

【特徴】
「東方の王冠」と呼ばれるほど、価値の高い植物。イランイランとは「花の中の花」という意味で、非常に濃厚でエキゾチックなフローラル系の香りを放ちます。

【効能】
リラックス感を与え、ショックやイライラ、恐怖などの感情を鎮める作用があります。また、催淫作用があるので、恋人たちの夜を盛り上げてくれるでしょう。

カモミール・ローマン

【特徴】
ヨーロッパで大変愛されているハーブ。ハーブティーとして飲むカモミールとは種類が異なり、力強いハーブ独特の香りの中に、青リンゴを思わせる瑞々しい香りが隠されています。

【効能】
鎮静作用があり、不安や緊張を和らげ、落ち着かせてくれる効果があります。作用が穏やかなので、子供がかんしゃくを起こしたときなどにもおすすめです。

クラリセ―ジ

【特徴】
2000年以上も前から、ケルト人の宗教的儀式に使われてきました。クラリセージの名前は「人を救う」という意味を持ちます。ほのかに甘みを含んだスパイシーな香りが特徴。

【効能】
緊張を解きほぐし、リラックスさせてくれます。落ち込んだとき、ネガティブな気分になっているときにやさしく癒してくれる効果も。

グレープフルーツ

【特徴】
ルビー、ピンクなどの種類がありますが、いずれからも精油が取れます。果肉と果皮から水蒸気蒸留法で採油するよりも、果皮を圧搾して採油する方がよい香りの精油が取れます。

【効能】
落ち込んでいるときに嗅ぐと、明るい気分になれる精油です。気分を高揚させる作用があり、リフレッシュ効果に優れています。

サンダルウッド

【特徴】
インド寺院で瞑想の際の薫香として使われています。インドでは火葬用の薪にも活用されているそうです。年月とともに質と香りが向上する、数少ない精油のひとつ。

【効能】
高ぶった感情を鎮め、落ち着かせてくれる効果に優れています。男性の汗の成分と似た物質が含まれていて、催淫作用もあります。

スィートオレンジ

【特徴】
オレンジの果皮を圧搾して採油します。同じオレンジの木と花からはネロリ、プチグレンの精油が採れます。柑橘系独特の甘みのあるさわやかな香りが特徴。

【効能】
落ち込んだ気持ちを明るくさせ、リフレッシュできる効果があります。エネルギーを充満させたいとき、逆によく眠りたいときにもおすすめです。

ネロリ

【特徴】
オレンジの花から抽出される精油。イタリアのネロラ公国のアンナ・マリア妃が毎日使っていたことが名前の由来とされています。故ダイアナ妃は頬の赤みを抑えるために使っていたそうです。

【効能】
気持ちをリラックスさせ、幸福感で満たしてくれる作用があります。ネガティブな感情を鎮め、落ち着かせる効果が高く、心地よく眠りたいときにも最適です。

ペパーミント

【特徴】
ウォーターミントとスペアミントの交雑種。メンソールのさわやかな香りが特徴で、歯磨き粉やガム、消化薬などの香りづけに活用されてきました。

【効能】
刺激を与えて眠気を覚ましたり、気持ちを引き締めたりする作用があります。怒りなどの高まる感情をクールダウンさせ、冷静になれる効果も。

ユーカリ

【特徴】
コアラの主食として有名なユーカリは、オーストラリアの先住民の間で民間薬として使われていました。清涼感のあるシャープな香りが特徴です。

【効能】
頭をすっきりさせ、集中力を高める作用があります。感情が高ぶっているとき、気持ちを鎮めて冷静にさせる効果も。また、デオドラント効果にも優れています。

ラベンダー

【特徴】
古代ローマでは浴槽に入れて傷を洗うのに使っていたといわれます。イギリスのエリザベス朝時代には、化粧水や香水として多くの女性に愛されました。

【効能】
アロマテラピーにおいて、最も基本となる精油。気持ちを落ち着かせ、ゆったりとくつろげる効果があります。好き嫌いなく、万人に好まれる香り。

アロマテラピーのやり方

芳香浴

鼻から香りを吸入して、神経に働きかける方法。
[1:直接吸入]、[2:蒸気吸入]、[3:器具を使った吸入]
に大別され、それぞれのやり方は次の通り。

1:直接吸入/ティッシュやハンカチなどに1~2滴精油を含ませ、鼻を近づけて香りを嗅いだり、枕カバーの下に入れて就寝時に香るようにしたりします。
2:蒸気吸入/ 湯を張った洗面器などの器に2~3滴精油を垂らし、立ち上ってくる香りを嗅ぎます。
3:空気吸入/アロマポットやアロマキャンドルなどを使って、部屋全体に香りを漂わせます。

入浴

ぬるめの湯を張った浴槽に、5~6滴精油を垂らします。精油は湯に溶けずに皮膜となって湯面に浮かびます。芳香浴と皮膚からの吸収を同時に行えるのがメリット。

マッサージ

精油を直接体につけるのは厳禁。必ず、キャリアオイルと呼ばれる希釈用のオイルに混ぜて使います。キャリアオイルにはヴァージンオリーブオイルやホホバオイル、スィートアーモンドオイル、グレープシードオイルなどがいいでしょう。精油を混ぜる割合は1%まで。精油のボトルは一回で0.05ml出るように作られているため、キャリアオイル50mlに対し、精油10滴でちょうど1%になる計算です。
精油を混ぜたオイルを両手に取り、足の先や手の先から心臓に向かってマッサージしていきましょう。刺激が強いため、顔に塗るのは避けること。

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